一般社団法人
　日本メンタルアップ協会

ご あ い さ つ

​

    うつを含む心の病気で入院、通院している人は、平成２９年度（2017年）の統計で約４２０万人にものぼります。これは日本人の３０人に１人の割合です。また警察庁の統計で、うつ病が原因とみられる自殺者は毎日２０人以上にのぼるという報告もあり、何らかのうつ予防対策が必要だと思われます。

　うつなどの心の病気は、メンタルを強化してメンタルの状態を自分でコントロールしていくことで予防することができます。スポーツでは、当たり前のように練習をして技術を磨いたり体を鍛えたりしますが、それと同様に精神面も練習により鍛えることができ、うつなどの心の病気を予防していくことができます。また記憶力や集中力などの脳機能も、練習により向上させることがわかってきています。記憶力や集中力などは先天性のもので、年とともに衰えていくものだと思われていましたが、近年注目されているマインドフルネスでは、精神面だけでなく記憶力や集中力なども向上させることが実証されています。マインドフルネス後のMRIによる脳検査で、記憶力や集中力などに関する脳の容量が増大し、緊張や不安、怒りなどに関する扁桃部が縮小することが確認されています。また集中力を数値化する測定器においても​集中力の向上が確認されており、マインドフルネスは医療機関はもちろん教育機関や多くの企業でも社員研修に導入されています。

　心の健康維持と脳機能を向上させる練習法としては、マインドフルネス、自律訓練法、自我強化、メンタルアップなどを効果的な組み合わせで実践していくことが、もっとも成果を上げる方法です。私は、メンタルの重要性を理解していただき、メンタルトレーニングの効果をより多くの人に実感していただきたいと思っています。そして、講習を通して心の健康維持と個人のスキルアップ​に少しでも寄与できるようにこの協会を設立しました。

    最後に、直接ご指導いただきました恩師、故吉本武史先生と故藤本正雄先生に感謝の意を表したいと思います。

代表理事  大 塚  正 一